要領の良い受験戦略 6.難易度の高い医学部受験

医学部は難易度は高く、国立医学部は旧帝大理系から東大京大理系レベルの難易度、私立医学部は早慶理系レベルの難易度があります。私立医学部でも理科は2科目あるところがほとんどで、MARCH上位学部よりも難易度が高く狭き門です。

子供の能力を把握する

中学受験もしくは高校受験して、大学一般受験するか、大学付属高校から内部進学をするかを判断する

大学一般受験の場合
超得意→中学受験→国立医学部一般受験or私立医学部一般受験
得意→中学受験or高校受験→私立医学部一般受験(1浪も覚悟)
普通→中学受験or高校受験→私立医学部一般受験(1浪、2浪も覚悟)
苦手→高校受験→浪人しても私立医学部合格の可能性は低い

普通な子でも
中学受験が選択肢になる理由

普通な子でも中学受験が選択肢になる理由

医学部を受験する場合は、早慶理系レベルの難易度があるため、勉強が普通の子は浪人する可能性が高く、勉強が得意な子も浪人する可能性があります。

< 【決定版】私立医学部・現浪比ランキング >

勉強が普通な子は中学受験よりも高校受験の方が良いと考えていますが、医学部受験を目指すなら、コストと時間をかけて中学受験して、中高一貫校に入ることも選択肢になると考えています。

中高一貫校は経済的に恵まれている家庭が多く、浪人してでも偏差値の高い大学に行こうという雰囲気があります。

本来持っている能力よりレベルの高い中高一貫校に入ると、落ちこぼれてしまうリスクは高くなりますが、浪人する可能性が高い医学部だけは、「浪人してでも偏差値の高い大学に行く」という雰囲気のある環境に身を置くという考え方です。

都内私立中高一貫校の中には、浪人率が3分の1くらいのところも珍しくなく、医学部への進学率や高校の浪人率は確認しておいた方が良いでしょう。

高校2年生で理系を選択する

医学部を受験するには、高校2年生のときに理系を選択しないといけません。

医者になることも選択肢だったけど、理系科目が苦手だからという理由で、高校2年生のときに文系を選択してしまうと、医学部を受験することはできなくなります。

理系を選択するためには、数学を苦手としないことが重要になります。中学生の頃から塾や家庭教師で数学の先取り学習をしていくのも選択肢でしょう。特に、高校に入ってからの数学は難しくなるので、そこで挫折しないことが大事になります。

医者になりたいかどうか
明確な意思があるとは限らない

子供も自分の将来を考える上で、医者になりたい、医者になりたくないという明確な意思があるとは限りません。

模試での偏差値から現役で医学部に入れる可能性があるなら頑張ってみようとなり、偏差値がかけ離れていて現役で医学部に入れる可能性がほぼないようなら、そこまでして医者になりたくないので頑張るのはやめようということにもなり得ます。

医者になった友人や知人に聞いてみても、医者の子供でなければ、子供の頃から明確に医者になりたいと考えている人は少なく、教師や塾講師の勧めで医学部が選択肢となったり、私立医学部は学費は高いけど、成績が良かったので親が応援してくれて受験することになったりしたということはよくあります。

大学付属高校からの医学部内部進学

医学部へは一般受験ではなく内部進学するルートもあります。東京都内なら、慶應、東邦、順天堂、日大、獨協、北里、東海などの大学付属高校があります。

< 慶應大・東邦大・獨協医科大・東海大・日本大附属系列校から医学部医学科への内部進学率ランキング >

< 医学部に優先的に進学できる高校 >

学費は高いですが、岡山県にある川崎医科大学附属高校は川崎医科大学に内部進学できます。高校は寮費を含み、3年間で1500万円以上の学費がかかります。

< 日本で一番医師に近い高校?川崎医科大学付属高校の内部進学率 >

経済的に余裕のある家庭の子供は
私立医学部を目標にすべき?

経済的に余裕のある家庭の子供は私立医学部を目標にすべき

国立大学医学部は6年間の学費は600万円ほどかかります。

私立医学部の偏差値は学費と立地に相関関係があり、学費が安いほど偏差値は高く、学費が高いほど偏差値は低く、利便性の高い都会にあるほど偏差値は高く、利便性の低い地方にあるほど偏差値は低い傾向があります。

私立医学部は大学によって学費が異なり、私立上位医学部は2000~3000万円前後、私立中位医学部は3000~3500万円前後、私立下位医学部は3500~5000万円前後です。

< 医学部学費ランキング(国立・公立・私立大学) >

本来なら私立上位医学部に合格できる受験力があるにも関わらず、国立大学医学部を目標に頑張ったばかりに、私立下位医学部にしか合格しなかったということもあります。

国立医学部を狙うことなく、英語、数学、理科2科目で受験することができる私立医学部に特化することにより、私立医学部の学費を下げるという戦術もあります。

家から通えない国立医学部なら学費350万円+一人暮らしの費用600万円=950万円、家から通える家から私立上位医学部なら2500万円となり、1500万円ほどの差まで縮まります。

都内に住んでいて、地方国立大学医学部合格しても私立上位医学部を選択するケースもあります。

留年する確率を下げるために
留年率の低い医学部を目指す

医学部入学後の話になりますが、同じ偏差値帯の私立医学部でも6年間のストレートで進級し卒業試験に合格して、医師国家試験にも合格する割合は異なります。将来的には留年率は変動することもあるでしょうが、確認しておくと良いでしょう。

< 2023 全医学部の留年(進級)・卒業試験・医師国家試験ランキング >

私立上位医学部の方が留年率は低い傾向にあり、コスパだけでなくタイパも良いということになります。

子供を確実に
医学部合格に導くことは不可能

受験について勉強するにつれて、確実に子供を医学部合格に導くことは不可能という結論に至りました。

「私立医学部なら浪人すれば入れるだろう」と漠然と考えている高学歴な親もいますが、それは幻想です。遺伝子的な観点で言えば、医者の子供は記憶力や論理的思考力、持続力などの能力が平均よりも上の確率は高いのは間違いありませんが、勉強が苦手である可能性も十分にあるのです。

記憶力は持続力で補うことができても、論理的思考能力が必要な数学は、持続力だけでは補いきれない面もあります。

人口の減少と医師数の増加により
医者の将来は明らかに暗い?

人口減少と医師数の増加により、将来的には我々親世代の頃よりも医者の将来は明らかに暗いと考える医師も増えています。

子供たちが活躍する2060年頃には医師1人当たりの患者数は半減する可能性もあり、他の職種に比べた相対的な時給は下がっていくと考えられます。

勉強が苦手で医者になりたいわけではない子が、医学部受験を目指すべきかどうかは親として慎重にならざるを得ない気がします。

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