就活は、大学(大学院)を卒業したことで会社に就職するルートと、資格取得したことで会社に就職するルートに分けることができます。
大学を卒業したことで就活する場合は、東大一科・早慶・MARCH・日東駒専・大東亜帝国など大学の難易度によって学歴フィルターがあります。
給料が高く人気の有名大企業になると設定されている学歴フィルターを通過できる大学ですと、書類選考で落とされることなく面接まで進むことができ、学歴フィルターを通過できない大学ですと、書類選考で落とされてしまい面接まで進むことができません。
面接においても、偏差値の高い大学ほど有利な傾向もあるでしょう。
大学卒業見込みであることが前提のことも少なくないですが、資格取得で就活する場合は、国家公務員・地方公務員・医師・歯科医師・薬剤師・看護師・弁護士・公認会計士・税理士・司法書士・行政書士・社会保険労務士・教師・保育士などは資格を取得していることが応募資格条件となり、会社に就職します。難関資格ほど給料が高くなる傾向があります。
なお、大学を卒業したことで会社に就職するルートでも、資格取得したことにより有利になることもあります。
難関資格取得したら生活に困ることはないという考え方はありますが、資格取得のルートにも弱点はあります。
まず、資格取得できるかどうかです。特に難関資格の合格率は低く、合格者は難関大学出身者であることが多く、記憶力や持続力など勉強が得意かどうかと相関しています。
独学で勉強できたらいいですが、資格の難易度や本人の能力にもよりますが、一般的には資格取得のための塾に通います。
次に、将来的にその資格の給料が安定しているかどうかです。 例えばですが、歯科医師は虫歯の患者さんが減少したことにより、平均時給はかなり下がり、現在は時給2500円の歯科医の求人もあります。看護師や薬剤師は人口減少時代に今後需要が減り供給過多になっていくと予想されています。
その次に、資格取得したものの自分にとってその業種が合わない可能性があるということです。
私はクリニック経営をしていますが、看護師や医師に向いていない人も雇用していたことがあります。患者さんと向き合うことが好きではない人でも時給が高いからやっているだけというのは、子供にとっても不幸なことな気もします。
大学受験のためではなく就活のための塾もあります。「大学に入ってからも、親がここまでしないといけないのか?」と驚く人もいるかもしれませんが、職場が合わずにせっかく新卒で入った会社を数年以内で退社してしまうこともあります。
一番の課金ポイントは就活の直前ではないかという意見もあります。
このような就活塾のいいところは、会社の情報をたくさん持っているところで、給料が普通でホワイトな企業、給料が高くてブラックな企業などがあり、その子供に合った、合う確率の高い会社に絞りやすいというのはあります。
確実に合う会社に就職することができるわけではないでしょうが、自分で情報収集するのが苦手な子供、情報感度の低い子供ほど、塾というシステムを利用するのも手です。
まぁ、なんだかんだ最も強いのは親が持っているコネで、「この大学で〇〇さんのお子さんならいいか」ということで、内定もらうのが一番かもしれませんが、有名大企業でもコネ入社はあるようです。
理系大学から大学院に進学することが多く、せっかく勉強を頑張って理系大学に入ったとしても、就活では最終学歴の大学院で評価されるため、大学院まで進学するなら理系大学ならそこまで関係ないという話もあります。
裏技として、例えばですが、まずは四工大や日東駒専レベルなどの大学に入って、より就活に強い東大や早慶などの大学院を受験することもできます。
< 【衝撃】生涯年収1億UP⁈東大院に学歴ロンダリングするべき理由3選 >
逆説的に理系大学より文系大学の方が4年生大学の学歴としては価値が高いという考え方もあります。
大学院に進学するとおおよそではありますが、国立理系なら修士140万円、博士300万円、私立理系なら修士200万円、博士400万円前後で、国立の方が私立よりも学費も安いです。
< 大学院にかかる費用は平均180万円|費用の内訳も紹介 >
誰もが条件を満たすわけではないですが、学費免除の申請や奨学金制度の利用ができる場合があります。
大学と大学院(修士)で計6年間勉強し続ける覚悟は必要ですが、理系大学院に進学することを前提にしているのなら、中学受験、高校受験の際に塾などにお金をかけるよりも、大学院のための費用を用意しておいた方がコスパが良いということになります。
会社に就職しても経験を積んでスキルアップできる仕事と経験を積んでスキルアップできない仕事があります。
スキルアップできる仕事は、転職市場における価値が高くなり転職しやすくなります。
逆に、スキルアップできない仕事は、転職市場における価値が高くなりにくく転職したら給料が下がってしまうため、転職しにくくなります。
年功序列のため徐々に給料が上がるため、40代、50代がピークになることが多いですが、勤続年数によってどのくらい給料が上がるかどうかにもよるでしょう。
就職したときは良い職場環境だったとしても、時間と共に環境が変化して、職場が合わなくなってしまった場合に、しがみつくことなく給料の高い会社に転職することができます。
親世代、特に祖父母世代からすると、子供世代は労働に対するモチベーションが低いと感じることが多いようです。
なぜ労働に対するモチベーションが低くなってしまっていると感じるほど、世代間格差が広がってしまっているのか?
私は大きな原因の1つは「スマホ」にあると考えています。
人間は誰しも、苦痛を感じる労働と引き換えにお金を得て、快感を感じる消費と引き換えにお金を失っています。
−1と苦痛を感じる労働をするとお金を得て、消費と引き換えに+2と快感を感じることができるとします。
祖父母世代→労働−3 消費+6 テレビ+1
親世代→労働−2 消費+4 スマホ+2
子供世代→労働−1 消費+2 スマホ+3
スマホが普及した後は、無料でスマホで快感を感じることができるようになり、子供世代は生まれてからスマホやタブレットなどのデジタル機器が身近にある世代です。
子供世代はスマホで快感を感じることができるため、飲み会、酒、車、恋愛、結婚、子供などお金がかかることで消費する必要性を感じず、祖父母世代、親世代よりも少ない労働と消費で生活を送ることを望むのです。
スマホは現代のアヘンなどと言われることがありますが、労働に対するモチベーションが低いのも当然というわけです。
私は教育には攻めと守りがあると考えており、
時給の高い仕事につける教育⇒攻めの教育
ローコストで幸せに生きていける教育⇒守りの教育
の2つの側面があると考えています。
教育というと、つい時給が高い仕事につける教育=攻めの教育という観点でのみ考えてしまいがちですが、ローコストで幸せに生きていける教育=守りの教育という観点でも考えることが重要になります。
時給が高い→時給3000円~
時給が普通→時給1500円~3000円
時給が低い→時給1000円~1500円
勉強ができる=時給が高いというわけではありませんが、親が教育をいくら頑張ったからといって、世の中の多くの子供は時給1500円から3000円前後で働くことになるのが現実です。
極論ですが、現代の生活保護の人は江戸時代の大名よりも物質的には豊かな生活をしていることでしょう。
時給が低い仕事にしかつけない場合のことも考えて、時給1500円=年収300万円でも幸せに生きていけるローコストで幸せに生きていける価値観も教育した方が良いという考え方もあります。
資産がある場合、子供に資産を残す派と残さない派に分かれるようですが、私はこれからの時代は特に、子供に資産を残した方が幸せに生きていける確率が高くなると考えています。
時給3000円以上の仕事は職種も少なく誰にでも適性があるわけではなく、比べて時給1000円から3000円の仕事は職種も多く適性を選ばず、その差分を資産からの利回りのプラスアルファがあったら、同じ生活水準で生活していくことができるわけです。
子供に資産を残すと、仕事の選択肢が増えるというわけです。
個人的には、旦那が主婦で労働せずに悠々自適に暮らしている妻が困らないようにお金を残してあげることは美談になるのに、親が労働して子供が困らないようにお金を残してあげることは美談になりにくいことに疑問を感じます。
親が子供に残してあげれるのは教育とお金ということでしょうか。