店舗のためのネット集客 2. 顧客はどのように店を
探しているのか?

近年、スマホやパソコンが普及して、ライフスタイルは大きく変わりました。

アマゾンや楽天市場などのネット通販が、デパートやショッピングセンターなどの従来の小売業と競合するようになり、業種によっては、ビジネスモデルの転換を迫られるようになりました。

それでは、ネット通販に置き換えられることのない店舗ビジネスにおいては、どのように影響しているのでしょうか?

店舗ビジネスは、同じ地域の
同業他社がライバル

店舗ビジネスは、同じ地域の同業他社がライバル

店舗ビジネスの特徴としては、顧客は必ず店舗を訪れる必要があります。自宅、職場、現在地などから近くの店舗を探すことになるため、同じ地域の同業他社がライバルになります。

よほどの大都会やマイナーな業種でない限り、電車社会であれば、最寄り駅周辺、車社会であれば、同じ市にある近隣数社が直接的な競合になります。

逆に、店舗ビジネスではない、アマゾンや楽天市場などの家や職場に配送してくれるサービスであれば、近くの店舗である必要はありません。日本全国の同業他社がライバルになります。

スポーツでいえば、市や区などの地区大会と、全国大会ほどの違いがあります。

日本全国のライバルの中で選んでもらうのは至難の業ですが、同じ地域のライバルの中で選んでもらうのはそう難しくない気がしませんか?

顧客はどのように店を探しているのか?

それでは、顧客はどのように店を探しているのでしょうか?

実際に店舗の前を通ったことがあるなどして店の存在を元々知っている場合や、家族や友達からの口コミを除くと、スマホで、「地域名+業種名」や「業種名」のキーワードで、グーグル検索しています。

「地域名+業種名」や「業種名」で検索すると、検索結果画面に、広告、地図検索、自然検索の順で表示されます。

<広告>

検索連動型広告といいますが、あらかじめキーワード設定して入札しておき、そのキーワードで検索され、クリックされると費用が発生します。クリックされないと費用は発生しません。

広告が表示される場合は、1~4個表示されますが、入札している競合が多い競争が激しいキーワードほど、多くの広告が表示されやすい傾向にあります。

広告が全く入札されていないと広告は表示されません。

広告が入札されていても、広告は表示されないこともあります。

<地図検索>

検索結果画面には、地図検索の結果が1位~3位まで表示されます。

4位以下になってしまうと、検索結果画面に表示されないため、顧客にほぼ知られることはありません。

3位以内に入ることが重要になります。

地図検索で上位表示する対策は、ローカルSEO、MEOと呼ばれています。

<自然検索>

検索結果画面には、自然検索の結果が1位~10位まで表示されます。

10位まで表示されているとはいえ、スマホはパソコンに比べて画面が小さいためと、1位が10%~20%前後と最もクリックされて6位以下だと1%前後となかなかクリックされにくいのが実情です。

自然検索で上位表示する対策は、SEOと呼ばれています。

スマホはグーグル検索が重要

スマホだけではなくパソコンでも検索されていますが、業種にもよりますが、スマホとパソコンで8対2前後の比率で、スマホの方が圧倒的に多く使用されています

パソコンもスマホも、グーグルで検索されるようになりました。

ちなみに、グーグルとヤフーで検索した際では、自然検索の結果はほぼ同じで、地図検索はグーグルとヤフーでは順位が異なり、別の基準で順位が決まります。

スマホやパソコンで、グーグル検索、ヤフー検索されているのか統計をみると、パソコンやスマホでグーグル検索されていることがよくわかります。

〈 【2019年版】日本・世界の
検索エンジンシェアと種類一覧(SEM JOURNAL) 〉

スマホでグーグル検索されている

地域や業種により異なりますが、おおよそスマホでのグーグル検索=10とすると、パソコンでのグーグル検索=3、スマホでのヤフー検索=3、パソコンでのヤフー検索=1の割合で検索されています。

都会で若年層ほど、スマホの比率が高まり、地方で高齢層ほど、パソコンの比率が高まる傾向にあります。

今後、スマホの比率がより高まっていくでしょう。

グーグルとヤフーの検索結果は、地図や検索連動型広告以外はほぼ同じなので、スマホでのグーグル検索を中心にネット集客を考えていきます。

グーグルマップ検索も利用されている

グーグル検索以外にも、グーグルマップ検索も利用されています。

グーグルマップ検索であれば、地図が表示され、3つよりも多くの店舗が表示されます。

グーグルは顧客に
良質な体験を提供したい

グーグルは顧客に良質な体験を提供したい

グーグルは、顧客がキーワード検索し、サイトを閲覧して、実際に店舗に訪れるという流れの中で、良質な体験を提供したいと考えています。

良質な体験を提供したことにより、顧客からグーグルも信頼されます。しいてはグーグルの企業価値を高めることになります。

検索から店舗に訪れるまでの流れ

①グーグルの検索窓にキーワードを入力して検索する

②検索結果画面が表示される

③(広告、地図検索、自然検索の中で)タイトルや説明文などを閲覧して、クリックする

④店舗ホームページ、グーグルマイビジネス、口コミサイトを閲覧する

⑤店舗ホームページ、グーグルマイビジネス、口コミサイトに満足する

⑥実際に店舗を訪れる

⑦グーグルマイビジネス、口コミサイトで評価する

の流れがあります。

グーグルマイビジネスで、口コミの仕組みがあるのも、他の顧客へより良い顧客体験を提供するためです。

「地域名+業種名」や「業種名」で
検索されている

店舗ビジネスは、主に「地域名+業種名」や「業種名」で検索されています。

一般的に、地域を限定して探す場合、「地域名+業種名」で検索され、現在地近くで探す場合、「業種名」で検索される傾向にあります。

新宿駅近くにある内科を探している顧客は、「新宿+内科」などで検索します。

現在地近くで内科を探している顧客は、「内科」などで検索します。

思い込みよりデータを優先する

思い込みよりデータを優先する

私が運営する新宿駅前クリニックは、東京都新宿区西新宿にあり、新宿駅が最寄りで、新宿西口から徒歩1分、新宿南口から徒歩2分の場所にあります。

地域名としては、新宿区、西新宿、新宿、新宿駅、新宿西口、新宿南口などの地域名が候補になりますが、実際に検索回数は大きく異なります。

キーワード 検索回数
「新宿区+内科」 110
「西新宿+内科」 1000
「新宿+内科」 3600
「新宿駅+内科」 110
「新宿西口+内科」 210
「新宿南口+内科」 110

地域名や業種名を選択する際に、思い込みで「●●●」というキーワードが良いに違いないと信じ込んでしまっていることがありますが、いくら検索回数が少ないキーワードで上位表示されても、集客には繋がりません。

思い込みよりデータを優先してください。

例えば、新宿の理容室であれば、「新宿+理容室」「新宿+理容院」「新宿+床屋」などで検索されていますが、どのキーワードが検索回数が多いと思いますか?

考えるよりもデータを調べましょう。

キーワード 検索回数
「新宿+理容室」 390
「新宿+理容院」 20
「新宿+床屋」 880
「新宿+床屋+安い」 170
「新宿+散髪」 260
「新宿+メンズカット」 590
「新宿+カット+安い」 260
「新宿+カット+メンズ」 170
「新宿+理髪店」 140

でした。意外でしたか?思い込みは本当に危険なので注意してください。

業種によっては、床屋、メンズカット、理容室など色々なキーワードで検索されている実例になります。

業種による検索ボリューム

業種による検索ボリューム

大都会新宿での業種ごとのグーグルにおける月間検索ボリュームについて記載しておきます。業種名のキーワードもバリエーションがあることもあります。

<歯科>

キーワード 月間検索ボリューム
「新宿+歯医者」 3600
「新宿+歯科」 1300

<治療院>

キーワード 月間検索ボリューム
「新宿+接骨院」 260
「新宿+整骨院」 720
「新宿+整体院」 90
「新宿+マッサージ」 9900
「新宿+リラクゼーション」 320

<エステ>

キーワード 月間検索ボリューム
「新宿+エステ」 1600
「新宿+ネイルサロン」 590

<美容室>

キーワード 月間検索ボリューム
「新宿+美容室」 2900
「新宿+美容院」 5400

<居酒屋>

キーワード 月間検索ボリューム
「新宿+居酒屋」 60500

<カフェ>

キーワード 月間検索ボリューム
「新宿+カフェ」 49500
「新宿+喫茶店」 9900
「新宿+喫茶室」 10
「新宿+珈琲店」 90

<教育>

キーワード 月間検索ボリューム
「新宿+学習塾」 20
「新宿+英会話」 590
「新宿+パソコンスクール」 30

<士業>

キーワード 月間検索ボリューム
「新宿+弁護士」 320
「新宿+税理士」 480

<飲食店>

キーワード 月間検索ボリューム
「新宿+居酒屋」 60500
「新宿+飲み屋」 12100
「新宿+レストラン」 5400
「新宿+ラーメン」 60500

<地域に密着する店舗>

キーワード 月間検索ボリューム
「新宿+美容室」 2900
「新宿+理容室」 390
「新宿+エステ」 1600
「新宿+クリーニング」 590
「新宿+花屋」 5400

グーグルキーワードプランナーで
検索回数を調べる

グーグルキーワードプランナーで、月間の検索回数のデータを見て、地域名や業種名のキーワードを決めるようにしてください。

< 【2019年最新版】Google
キーワードプランナーの使い方!初心者でも丸わかり >

グーグルキーワードプランナーに登録して、少額でも良いので広告運用すれば、月間の検索回数を調べることができます。(広告運用をしていない場合は、月間の検索回数の概算しかわかりません)

自分でできないようなら、グーグルキーワードプランナーなどを使い慣れているホームページ制作会社に教えてもらっても良いでしょう。

ネット集客に適した店舗の立地

パソコンやスマホが普及する前は、店舗出店は歩いている人数や車の交通量などの要素で、立地が決められていました。

パソコンやスマホが普及しても、人数や車の交通量も重要ですが、ネット集客からの観点も出店場所を選ぶ上で影響を及ぼすようになりました。

人が集まる場所=人が店を探すために検索する場所=スマホでの現在地になる傾向がありますので、人が集まる駅などから近い場所の価値が上がっています。

ネットの普及で、大都会の
空中階でも成り立つように

例えば、新宿や渋谷など大都会であれば、駅近くのビル1階ですと、1坪あたりの坪単価が5万円から10万円前後と高額なため、なかなか採算が合いません。

そのため、ネットが普及するまでは、店舗ビジネスが提供するサービスにニーズが合っても、顧客が店舗の存在を知ることができず、店舗ビジネスをおこなうことができませんでした。

ネットが普及してからは、駅近くの空中階でも、店舗ビジネスが提供するサービスにニーズが合えば、顧客が店舗の存在を知ることができて、店舗ビジネスをおこなうことができるようになりました。

大都会の空中階での店舗ビジネスは、店舗が乱立し、競争が激しくなり、ネット集客の成果が新規来店数に比例するようになりました。

上位表示される店と
されない店の格差が広がる

上位表示される店とされない店の格差が広がる

ネット経由での来店に依存している大都会の空中階の店舗では、地図検索や自然検索に上位表示される店舗は多くの顧客を集め、そうでない店舗は顧客が集まらず、格差が広がっています。

スマホでの検索が増え、画面がパソコンよりも小さいこともあり、多くの店舗のホームページを比較しにくくなっていることも、格差の広がりにつながっています。

●現在、どのようなキーワードで
検索されているのか知る

現在店舗がどのようなキーワードで検索されているのか知ることにより、地域名や業種名のキーワード選びの参考にすることができます。

こちらも、自分でグーグルアナリティクスやグーグルサーチコンソールで調べたり、ホームページ制作会社に教えもらったりすることで把握することができます。

< 【今さら聞けない】Googleアナリティクスとは?導入手順から使い方まで5分で理解! >

< 初心者向けGoogle Search Console
【第1回】「できることと導入方法を知ろう」 >

SNSは運用するべきか?

「店舗のSNSは運用するべきか?」と、よく聞かれる質問ですが、フェイスブック、インスタグラム、ツイッターなどの主要なSNSに、店舗のアカウントを設定しておくべきですが、必ずしも定期的に情報発信する必要はないと考えています。少なくとも優先順位は低いです。

もし、SNSを運用するのが好きで、毎日のように楽しんでできるスタッフがいるなら別ですが、店舗ビジネスのアカウントは、友達やフォロワーを増やす難易度が高く、かなりの手間がかかります。せっかくフォローしてもらえても、宣伝ばかりだとミュートされてしまうことも少なくありません。

店舗ビジネスは、地域が限られているため、友達やフォロワーか増えたとしても、その地域の顧客とは限りません。

店舗ビジネスに限らずですが、多くのアカウントが放置されているのが現実ですが、SNSが効果があれば、運用を続けていることでしょう。

なにか大きなイベントがあれば、スタッフ個人のアカウントてシェアしてもらうのは効果的です。

SNSを運用するよりも、グーグルマイビジネスの最新情報を更新、口コミの返信をする方が費用対効果が良いです。

なお、例外として、一部業種によってはSNSが有効なこともあります。

店舗のSNSアカウントは設定する

運用は必ずしもしなくてはいいですが、店舗のSNSアカウントは設定する必要があります。

以下を参考に、店舗ごとにアカウントを設定してください。店舗が複数ある場合は、店舗ごとに作成します。フェイスブック、インスタグラム、ツイッター以外にもURL掲載できるSNSがあれば登録してください。

< 企業・店舗で活用できる
Facebookページの作り方【2020年】 >

< Instagramの企業アカウント
開設方法まとめ >

< Twitterでビジネスアカウントを
作る方法 >

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店舗のためのネット集客